「マイ・ニューヨーク・ダイアリー」

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出版人が捨て切れぬ、作家になる夢


監督・脚本:フィリップ・ファラルドー
配給:ビターズ・エンド
公開:2021年5月6日(金)新宿ピカデリー、Bunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
公式サイト:https://bitters.co.jp/mynydiary/#modal

 【ストーリー】
作家を夢見るジョアンナ(マーガレット・クアリー)はN Yに出て出版エージェンシーのアシスタント職に応募。だが上司マーガレット(シガニー・ウィーバー)がつけた採用条件は「作家志望でないこと」。ジョアンナは作家志望であることを隠して職にありつく。当面は隠遁生活を送る大作家サリンジャー宛に届く大量のファンレターを読み、そしてシュレッダーにかけるのが仕事だ。時々かかってくるサリンジャーからの電話をマーガレットに取り継ぐのも大事な仕事だった。実を言うと、彼女はサリンジャーを読んだことがなかった。

【見どころ】
 「作家になりたい。慣れないのなら、できるだけ本に関わる仕事がしたい。あわよくば、そこから作家への道が開けるかもしれない」
物書きを目指す人間にありがちなこの思考回路を、映画は冒頭、正面から否定する。エージェンシーや編集者には、客観的に対象作品に斬り込む力が必須だからだ。作家志望の人間の「自分ならこう書く」という気持ちは、結果的に編集の目を曇らせる。
一方で大切な、夢を持ち続ける気持ち。サリンジャーから聞いたふとした一言が、ジョアンナを動かす。その決断が、出版エージェンシーとしての成長の結果であることに注目したい。原作は、実際に出版エージェンシーを経て作家になった、ジョアンナ・ラコフの自叙伝である。
(文/仲野マリ

そのファンレターを書いたのは、僕。

 

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「ライ麦畑で出会ったら」は、まさにジョアンナが読んでいたサリンジャーのファンレターを書いた側を描いた作品だ。映画の主人公ジェイミーの人生状況は、小説の主人公ホールデンとシンクロすることに気がつくだろう。「ホールデンは俺だ!」と心酔する熱狂的な読者の心情に寄り添った映画であり、その気持ちが詰まったファンレターを反故にできないジョアンナの気持ちに気づける。(文/仲野マリ

「クライ・マッチョ」

「大河への道」

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