menu

「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」

ⓒ2017 ZOOKEEPER'S WIFE LP. ALL RIGHTS RESERVED.

「檻」に入れられた人間の尊厳 

監督:ニキ・カーロ
原作:ダイアン・アッカーマン
配給:ファントム・フィルム
公開:12月、TOHOシネマズみゆき座他にて全国公開
公式サイト:http://zookeepers-wife.jp

【ストーリー】
アントニーナ(ジェシカ・チャステイン)は、夫のヤン(マイケル・マケルハットン)とワルシャワ動物園を経営していた。欧州最大級を誇る園で、愛情深く動物たちと接するアントニーナ。しかし1939年ナチスがポーランドに侵攻、動物園も爆撃を受ける。やがてユダヤ人が狭いゲットーに押し込められ始めた時、2人は親友を地下室にかくまうことを決意。以降、動物園はユダヤ人救出の秘密中継地となる。

【みどころ】
この映画のキーワードは「檻」だ。動物園は動物を檻に入れて管理する場所だが、アントニーナやヤンは動物を子どものようにいつくしむ。しかし乗り込んできたドイツ人将校ヘック(ダニエル・ブリュール)は、動物学者として理解がありそうでいて希少動物の価値にしか目を向けない。この対比は象徴的だ。
なぜならゲットーはユダヤ人を管理する「檻」だから。生殺与奪の権利を持つナチスは人間、ユダヤ人やポーランド人は家畜同然。当時のポーランドは国全体がナチス管理下の「檻」ともいえよう。
そんな中で体制に逆らう日常は、緊張の連続だ。ヘックに秘密を悟られまいと平静を装うアントニーナの、震える小鳥のようなか弱さに胸が締めつけられる。

【初出:Wife381号 2017年11月 文/仲野マリ】

「関ヶ原」

「blank13」

関連記事

  1. 「海辺の家族たち」

    高台に築いた見晴らしの良い家に宿るフランス版「新しき村」の理想と終焉…

  2. 「スノーデン」

    愛国者はなぜ国を弾劾したのか監督:オリバー・ストーン公開:1月27日…

  3. 「スターリンの葬送狂騒曲」

    あなたは究極の“忖度”が生んだ恐怖政治を、笑い飛ばせるか?監督:アーマン…

  4. 「君の名前で僕を呼んで」

    避暑地の夏、本当の恋を見つけた息子へ監督:ルカ・グァダニーノ 配給:…

  5. 「女王陛下のお気に入り」

    禁断と奔放、イングランド大奥の宮廷バトル昼と夜 監督:ヨルゴス・ランティ…

  6. 「エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命」…

    なぜユダヤの男児は教皇に連れ去られたのか?監督:マルコ・ベロッキオ…

  7. 「早春」デジタルリマスター版

    復活 鮮烈な映像とロックではじける美少年のエロスと絶望!監督:イエジ―・…

  8. 「列車旅行のすすめ」

    妄想と現実をループする迷宮列車 あなたは降りることができるか?監督:…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP