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「ナギダイアリー」

© 2026 ナギダイアリー・パートナーズ (スターサンズ/⼋朔ラボ/ワンダーストラック) / Survivance / Momo Film Co.

今、解き放つ! 押し込め隠した本当の自分を

監督・脚本:深田晃司
配給:スターサンズ
公開:9月25日(金) より新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国ロードショー
公式サイト: https://starsands.com/nagidiary

【ストーリー】
3月のある日、友梨(石橋静河)は山間の町ナギを訪れた。彫刻家の寄子(松たか子)にモデルを依頼されたためだ。元夫の姉である彼女とは、離婚後も仲が良い。寄子の幼馴染・井口(松山ケンイチ)は、友梨を見るなり息を呑んだ。彼女は死んだ妻に面影が似ていた。やがて友梨は、なぜ寄子が自分をモデルにしたかを知り、寄子と井口とその妻の、濃密で悲劇的な過去の秘密に飲み込まれていく。

【みどころ】
平田オリザの『東京ノート』にインスパイアされてできた本作品は、架空の町ナギを舞台に、何気ない会話が積み重ねられていく。寒村が「迷惑施設」と「文化施設」をセットで享受する姿をさりげなく示しつつ、平凡な暮らしを平凡に映して進むそのさまは、平田オリザが標榜する「静かな演劇」を彷彿とさせる。

だから、半ばドキュメンタリーのような風合いで始まるのだが、そこに散りばめられている人間関係は尖っている。離婚・死別・コンプレックス・セクシャルマイノリティー……。友梨や寄子、井口だけでなく、井口の息子・春樹(川口和空)、その友人・圭太(藤原聖)など、登場人物は誰もが葛藤を内に秘めており、やがて沸点に達すると、日常はガラガラと崩れ始める。

松たか子が怪演。黙々と粘土を整形する眼の鋭さ、時に愛が、時に憎しみが、時に怒りが溢れ出す、その瞬発力に圧倒される。

【文/仲野マリ】(『Wife』416号 2026年8月刊行「仲野マリの気ままにシネマナビ」に掲載したものに加筆)

 

「サンキュー、チャック!」

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